“専門職大学”のこと、知ってますか1

   専門職大学が、平成31年度に開学されます。

 

   今年3月、学校教育法を改正する法案が閣議決定され、5月には専門職大学の創設が正式に決まりました。10月には、設置認可申請の受付が始まるそうです。

 

   といっても、「専門職大学って何?」「そんな大学聞いたことがない」という人も多いのでは。専門分野の職業教育を行う大学であることはなんとなくイメージできますが、専門学校や大学との違いや具体的にどんなことが学べるのか、わからないことだらけ。そこで、管轄する文部科学省のホームページなどで概要を調べ、専門学校関係者から実態を聞きました。

 

   文科省のホームページによると、専門職大学とは

「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関」であり、「専門性に富み、従来の大学卒業生と同等以上の賃金・学位を得て、世界の産業革命をリードするような現場レベルの革新を牽引し得る高度職業人材を輩出する教育実施体制を備え、我が国の人材力を抜本的に強化する今までにない職業プロ養成機関」とのこと。

 

   平たくいえば、「産業イノベーションを起こしたり、新産業において中心的役割を担ったりできる、高度な専門能力や知識を持つ職業人を養成する教育機関」ということです。アパレル業界のように産業構造が変化し、そこで働く人に求められる能力や技術が急速に変わってきていること、産業界からはより実践的な教育のニーズがあること、学び直しのニーズへの対応などがその背景にあります。

 

   では、従来の大学や専門学校と何が大きく違うのでしょうか。

 文科省のホームページを要約すると、「大学は、比較的、学問的色彩が強いのに対して、専門職大学は、産業界と連携し、実践力や創造性を培う教育に重点を置かれている。また、専門学校は、教育課程や教員組織についても自由度が高いのに対して、専門職大学は、大学として必要な水準のものが求められ、卒業者には学士の学位が授与される」ということです。

 

   さらに、専門職大学に関連する記事を見てみると、専門学校では技能を教えられても、それを応用するための創造力や実践力、マネジメント能力までは教えられていないのが現状といいます。

 

   ここまでみてくると、専門職大学は、日本の産業の活性化やさらなる飛躍のために必要な教育機関であることは理解できます。ただ、実際は「設置基準が厳しく、専門学校のなかで専門職大学を開設する学校は少ないのでは」というのが、関係者のおおかたのみかたのようです。

   

   実態はどうなのでしょうか。