メンズアクセ「ライオンハート」がデザイン刷新

 

 メンズ向けシルバーアクセサリーとして人気を博した「ライオンハート」が今秋冬、ブランドの方向性を大きく転換。今の気分にフィットする素材と作りにこだわった、清潔感のあるソフトカジュアルなシルバーアクセサリーに生まれ変わった。


クリスマスやバレンタインなどギフトニーズも期待されるシルバーアクセの「ライオンハート」
クリスマスやバレンタインなどギフトニーズも期待されるシルバーアクセの「ライオンハート」

 ライオンハートは1996年、インポートシルバージュエリーのセレクトショップとしてスタート。欧米の新進デザイナーの作品を紹介して注目を浴び、2004年からはオリジナル商品の展開にも力を入れてきた。ただ、草食系男子が注目され始めた頃からメンズアクセサリーのトレンドがソフト系へとシフト。クロムハーツに代表されるハードな印象のデザインから、女性でも使えるソフトなデザインへと変わってきている。

「昔のようなバイカーファッションやロックンローラーは最近ほとんど見かけなくなった。繊細でニュートラルな男性が増え、ファッションもライトで清潔感のあるカジュアルが好まれる」と、同社執行役社長兼クリエイティブディレクターの武田由佳氏は話す。


 そこで、新生「ライオンハート」では「リラックス」「清潔感」「ウィット」をキーワードにデザインを一新。ファッションのコーディネートを完成させるスパイスとして、カジュアルで清潔感のあるアクセサリーブランドへとリブランドした。同時に、ニューヨーク在住のクリエイティブ・ディレクター、稲田学氏に依頼し、ロゴとパッケージデザインも変更。「西海岸の抜け感とニューヨークの洗練との融合」を表現し、店舗空間にも反映した。今夏の阪急メンズ大阪店のリニューアルを皮切りに、10月24日にはグランデュオ立川店、さらに仙台店、池袋店も順次リニューアルする。


 ライオンハートの商品構成は、定番的なオリジナル商品が6割、エッジィなトレンドラインの仕入れ商品が4割。「チャン・ルー」「クローディア・ロウ」など約10の欧米ブランドを月1回ペースで買い付けている。仕入れ商品であっても同社ならではの展開にこだわり、別注商品も多い。例えば、フランスブランド「コラリー・ドゥ・セインヌ パリ」は、日本国内で導入しているのは同社だけが、別注色で展開。チャン・ルーもアメリカで直接買い付け、日本初入荷品や別注品も揃えている。セレクト商品の中心価格は8000〜2万円。


 一方、オリジナル商品はすべて日本製だ。今秋冬のコンセプトは「アーバンミリタリー」。ミリタリーウェアやギアに込められたデザインの必然性に着目し、ライオンハートのフィルターを通して現代風にアレンジした商品を展開している。

 なかでも人気は、ドイツ軍の認識票(ドッグタグ)をモチーフにしたネックレスとリング。使い古した風合いをマット加工のシルバーで表現し、ミニマルなデザインに仕上げた。アメリカ陸軍の階級章をモチーフに、エイジング加工を施したシルバーに18金やブラックダイヤをあしらったものも好評。他には、デザイン的にも美しい海軍の「ダズル迷彩」や代表的な迷彩柄「ウッドランド」、「手錠」をモチーフに取り入れたコレクションもおすすめだ。

 こうしたストーリー性のあるこだわり商品は、年齢問わず男性客に人気で、とくにミリタリーシリーズは好調に売れているという。


 直営店のほか、自社サイトとゾゾなどのオンラインショップでも販売中。ネット通販売上げは右肩上がりで伸びており、売上げ全体の約4割を占めるまでに成長している。

ライオンハート 阪急メンズ大阪店。こだわりのセレクトブランドも注目したい
ライオンハート 阪急メンズ大阪店。こだわりのセレクトブランドも注目したい